武将としての上泉伊勢守
上野の国(群馬県)は関東公方の執事である関東管領上杉氏の領国でした。 京都で応仁の乱が始まった頃より、関東でも公方と管領の争いが始まり、各地の武将たちもそれに巻き込まれて争いが絶えませんでした。やがて、管領の上杉氏も分裂して争いを繰り返します。その頃、関東の地を一つにまとめようと活躍したのが、上杉... 続きをみる
自分の剣術に疑問を持った針ヶ谷夕雲は山奥の岩屋に籠もって厳しい修行に励み、ついに剣禅一致の境地に達します。
上野の国(群馬県)は関東公方の執事である関東管領上杉氏の領国でした。 京都で応仁の乱が始まった頃より、関東でも公方と管領の争いが始まり、各地の武将たちもそれに巻き込まれて争いが絶えませんでした。やがて、管領の上杉氏も分裂して争いを繰り返します。その頃、関東の地を一つにまとめようと活躍したのが、上杉... 続きをみる
和尚の言われるままに、五郎右衛門はさっそく座禅を始めた。 岩屋の入口、いつも、飯を食べる場所に、でんと腰を落ち着け、目を閉じ、足を組み、座禅を始めた。 新陰流を忘れろ‥‥‥ 新陰流を忘れろという事は、剣術を忘れろという事か。剣術を忘れろという事は、刀を捨てろという事か。刀を捨てろという事は... 続きをみる
「まあ、飲め」と五郎右衛門はとっくりを差し出した。 お鶴は笑うと空のお椀を手に取った。 「八百屋のナナちゃんのお話、知ってる?」 「知らん」 「じゃあ、話してあげる。ある年にね、江戸で大火事が起こるの」 「そういえば、江戸はよく火事が起こる所じゃったのう」 五郎右衛門は酔っ払って寝ていた時、火... 続きをみる
慶長五年(一六〇〇年)九月、関ヶ原の合戦が起こった。豊臣秀吉の死後、二年めに起きた天下分け目の決戦であった。当時、武芸者は八歳の少年だった。 関ヶ原の合戦の一月前、武芸者は父と母と三人で楽しい夕飯を食べていた。ささやかな暮らし振りでも、少年にとっては暖かい家庭だった。 その日、一日中、家の外... 続きをみる